リョウタロス

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音楽を真面目に聴いてみた。834.194【サカナクション 山口一郎・米津玄師・戸川純】

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もうそろそろサカナクションのアルバム

『834.194』がリリースされる。

 

「834.194って何?」って思ったが、

札幌と東京のスタジオの距離を表しているらしい。

そして読み方は『闇夜、行くよ』

 

僕はここ3ヶ月、『魚図鑑』をそれなり聴き込むことから初め、徐々に外堀も埋めていった。ある時期はサカナクションを聞いていないと落ち着かないほどだった。

 

サカナクションYouTubeチャンネルの動画はもちろん、その他転載された映像やラジオ音源、ネットにあるインタビュー記事などからサカナクションに関する何かを勉強した。

 

そんなまだ稚魚かもしれない僕のサカナクションを聴き続けてわかったことを今回は記事にしたい。

 

 

まず僕は20代の大学生である。

サカナクションを初めてみたのはMステだったと思う。立って、MacBookを開きヘッドホンをつけている姿はそれなりに違和感があって、数年経ったであろう今でも記憶にある。そういう印象がある。今では一郎の言葉を借りればあれは心地の良い違和感と言えるのかもしれない。まあそれはどうでもよくて。

 

そんな僕がなぜサカナクションを聴こうと思ったのか。

わからない。

 

ただ一つのきっかけにApple Musicへの登録がある。Apple MusicはSpotifyAWAなどの定額音楽配信サービスと比較しても一番使いやすいと個人的に思う。歌詞が見えるところも良い。

3ヶ月の無料トライヤルのあとは学生は480円、個人では980円で聴き放題となっている。

www.apple.com

 

僕はApple Musicを使ってサカナクションを聴き込んだ。

通学、電車の中、休み時間、バイトの行き帰り。特にGW中、北海道を旅行した際は車で一周旅行をしたので、車内ではサカナクションのみを聴き続けた。

 

余談だがみんな大好き宝島には歌詞に

ていね ていね 丁寧に 描くよ

という部分がある。

「丁寧」を「ていね」で区切っているのだが、なんと北海道に「手稲」という地名があった。

 

これは一体、、、

一郎はそれで「丁寧」を「ていね」で区切ることができたのか。

なんて思ったりもした。普通そこで句切ろうと思わないだろ。

 

熱しやすく冷めやすい僕にしては珍しく、今は僕の一部になったと言える。だって何年かして、またサカナクションをどこかで聞いたらきっと今を思い出すなと思うから。聴いていないと落ち着かないほどだったし。

 

ではどうしてこんなにハマったのか。

理由は音楽の聴き方がよかったと思う。

僕は今までアーティスト単位で音楽を聴くことはなかった。

というのは僕にとって曲を聴くということが僕が今聴きたい曲を、僕が知っている曲の中から聴いている状態だった。

 

抽象的にいえばこうだ。

A=B

 

A)

「土曜日暇だな、友達と遊びたいな」と思う。

(ここで僕は未だあったことのない人や友達の友達なんかと遊びたいなとはもちろん思わない。多くの人と同じように地元の友達や大学の気の会う友人と会って話をしたり、映画を観に行ったり、恋人と会ってリラックスしたいと迷うことなく思う。)

遊ぶ

 

音楽でも同じことが言えないだろうか。

 

B)

「音楽を聴きたい」

音楽アプリを開く、アガる曲、落ち着く曲などその時の気分に合わせて曲をチョイスする。

「気持ちいい←」

 

普段何気なくしていることだが、これを僕は疑った。

きっかけは友人とのドライブだった。それぞれのiPodの中身に重なるところはもちろんあるだろう。しかし全く同じということはありえない。友達と本棚にある本全部一緒のわけないだろ?気持ち悪い。

 

それぞれの好きな曲を流していると「この曲知ってる」とか「これ、オレも好き」とか共感できる。楽しい。

 

問題なのは「この曲何?」って時。

やっぱり発見がある。

この遊びで僕は友達の好きな曲を自分のiPodに入れて、潤わせた。しかしここで気づいた事が一つある。それは知らない曲たくさんあるなって事。当たり前だろって思うかもしれないが、音楽レベルで僕は成長したいと思った。もっといろんな音楽を聴きたいと思った。

 

それから僕は気の合う友達とばかり遊ぶのではなく、余裕のある時はまだ遊んだことのない人にも声をかけてみることにした。

 

っていうのはたとえで、僕は探す遊びを始めた。

一郎はこの探す遊びを見事に言語化してこう言った。

自分が知っているもの、自分が良いと思ったものばかり見ていては想像できる自分にしかならない。

 

 

僕は自分の知らない音楽も聴いてみることにした。

一番初めは米津玄師だった。

 

アルバム単位で『BOOTLEG』『Bremen』『YANKEE』『diorama』(『OFFICIAL ORANGE』『花束と水葬』)※後方二作は米津玄師名義ではない。

を聴き込んだ。おかげでドライブ中のイントロクイズをみんなで楽しむことができた。

 

去年2018年は『Lemon』がめちゃくちゃヒットして、今でもカラオケに行けばデンモクの履歴で見ない日はない。『ピースサイン』は僕のヒーローアカデミアで知った。『アイネクライネ』や『メトロノーム』はYouTubeでPVを見たことがあった。

 

サカナクション好き?と他人に聞いて「宝島でしょ?」と返ってくると書いたが、僕もアルバムを聴くまでは米津玄師について話すときに話すことはこの程度だった。

 

アルバムを聴き続けるといろんなことがわかってくる。正確には知りたいと思っていく。インターネットには山ほど歌詞の内容を考察している人がいるし、制作秘話なんて記事はもちろんチャックする。新譜に関する記事が出れば友達にLINEで共有する。そうやって知識が勝手に増えていって、その時の僕に合った曲を見つけていく。『Flowerwall』はとっても良い曲だと思ったし、『Nighthawks』はなんのタイアップもしていないけど疾走感のある気持ちいい’’アガる’’曲だと気付くことができた。『fogbound』は苦手。

 

もちろんノれない曲もある。全ての曲に全員がノれるわけではない。しかしそれは当たり前の事である。だって他人のiPodの曲だから。しかし強制的にノせる方法もあると思う。

 

アルバム単位でなくてもこれは効果がある。

例えばアニメプリキュアのEDキボウレインボウや戸川純の昆虫軍なんかがそうだ。何度か聞いているうちに、何度かではなく何回も聞いてしまっていて、気付いたときには好き嫌いを通り越して 自分の一部になってしまっている。1回目で覚えた違和感を知らないうちに求めて、それは欠かせないものになる。

 

というわけで米津玄師をある程度聴き込んだ僕は次のおもちゃを探した。そしてどういうわけかサカナクションをチョイスした。

 

周りの友人に音楽好きはいても残念なことにサカナクションを好きだという人は残念ながら今はいない。僕はいっとき、会う人会う人に「サカナクション好き?」と聞いていた。ほとんどの人が「いや、別に」と言った。それでも中には「好きだよ」と言ってくれる人もいて(いやいや当たり前だろ)、しかし二言目には「あれ、宝島とか有名だよね」と続けた。

 

サカナクションは『魚図鑑』を聴き込んだ。

サカナクションの好きな曲は以下

・ワード

ホーリーダンス

・ドキュメント

・エンドレス

・夜の東側 

 

こんな感じかな〜

実際サカナクションは音を大事にしている印象で、好きな歌詞もあるけれど自分の状況と似ているなとかそういう風に深く歌詞について考えることはないかもしれない。

 

英語の歌詞がないという特徴もある。

何かで見たのだが、日本で生まれ育った以上母国語は日本語で、だからその言語の表現を使うことが妥当だ。みたいなことが書いてあった。これには大学で外国語学部に籍を置く身としてはいやいやそんなことないぞと言わなければいけないのかもしれないが、やっぱり自分の日本語の能力を英語ないし第二外国語が超えてくるわけはない。[Alexandros]はめちゃくちゃかっこいい。だから決して英語の歌詞を否定するわけではない。ボーカル川上洋平はシリアのインターナショナルスクールに通っていたわけだし。何が言いたいのかというと、何をするにもかっこよさを重視するあまり、英語を多様する傾向にあるような気がする。行った国の数を自慢して、国内の多様性を無視するように、響ばかりに気を取られて、内容がついてこない。そんなように考えた。

 

最終的に何が言いたいか

・気になるアーティストの曲はアルバム単位で聞いても良いかもしれない。

・自分の好きなものばかり見ていると、自分の想像を超えたものに出会えず、また自分も止まり続けるかもしれない。

 

2019年6月18日、今日の日付が変わるタイミングでApple Musicできっと配信されるだろう。しばらく耳はサカナクションでいっぱいになる。電車で本も読まなくなるが、楽しみだ。

www.youtube.com