【ぼっち合宿免許日記】第6話 流線型はすげえぞ 301104
今日は7時起床。実車が10時、11時〜とふたコマ続いている。
ミラー、ミラー(安全確認)、合図!進路切り替え、巻き込み確認、左折!
もう嫌だ。疲れた。不安は自分のドライブで取り返すしかない(笑)
とりあえず現実逃避と現実と睡眠欲との調律を兼ねてSAOアリシゼーション5話を視聴。今回は現実サイドのパートだった。はよキリト。
昨日は明け方4時過ぎと7時起床前の二、三回起きておっきい方をキメた。
この「おっきい方をキメる」という素晴らしい表現は新潟中央教習所の田巻さんからいただいた。
朝はソーセージパン、オレンジジュース、バナナをキメた。
バス停8:30に向かったが、着いたのは31分。
もちろんバスは前方に。
まあわかりきっていたことだ。
しかしこれも結果論。僕は教習所まで約10分ほど歩いた。
8:40過ぎに到着したワイは配車券というものを取った。
次の瞬間目を疑った。10:00~だと思っていた実車走行はなんと9:00~だった。
本当にあぶねえ(笑)
もし仮に自分の都合で授業をすっぽかしたら少なくとも金がかかる。さらに最悪の場合延泊ゥウ!!自分のスケジュール確認はこまめにしなければならない。自分の予定は自分しか知らない。ホテルの部屋で一眠りしてしまえば、目覚ましか自然に起こされるかの二択の他に起きる要因はない。
今日はその連続二時間で見極めを無事いただくことができた。
ウィイ!サンキュー!
でも今日はS字で二回同じ所で落ちている。
さほど不安はないが、左折のタイミングが少々早かったんだと思われる。それ以外は曲がる際の交差点確認程度で目立ったミスはなかったように思える。
今日はミラー、ミラー、合図、巻き込み確認!進路変更!はほぼ完璧にできていた。
昨日のおっちゃんが「ミラーミラー合図!」という魔法の文言を囁いてくれたおかげだ。一晩経ってしっかり脳裏に焼きついた。
ついに明日に控えた修了検定(Road to 仮免)への申し込みをして、隣人Kと昼飯へ。
今日も食堂は休みなので、注文している弁当をいただいた。
お互い無事仮免まで予定通りに進めた喜びを分かち合った。
そして2階食堂から検定コースを眺めた。
「あの63番、坂上だよ」隣人Kのいう通り、そこには僕たちの敵、坂上が乗車し、今まさに教習中であった。
彼はS字とクランクのコースにいたが、車は全くラインをとらえておらず、僕から見てもそこじゃあ曲がれんだろと思った。
しかし、初回で感覚を掴ませてもらえないのは坂上のせいに違いない。隣人とは同じ意見だった。
その車はしばらくして二度ほど急ブレーキを踏んでいた。助手席にいる坂上が踏んだことは一目瞭然である(笑)かわいそうに。
足早に教習所を去り、ホテルに荷物を置き、駅へ向かった。
今日はデートだ。
バスの1日乗車券を購入し、2番の停留所から乗車。
水族館で降りた。
マリンピア日本海!モダンかつ渋いネーミング。
バスの一日乗車券で200円割引の1300円で入場した。
ここでは魚さん、海の動物を十二分に楽しむことができた。
誘ってくれた隣人Kに感謝した。
イルカのショーも見ることが出来た。
水からイルカが自分の体をごろっと転がしながらプールから上る様子には感動した。
そして流線型の魚の体。
水を切り裂き、進んでいく姿はとても美しかった。
ビーバーの後ろ姿は厳つい。
タツノオトシゴをあんな近くで見たのは初めてだった。
クラゲの大軍は精子にしか見えなかった。
水槽に顔を近づけ「どこ見てんだよ」と魚に喧嘩をふっかけたりもした。
しかし次の瞬間僕の視点は水槽の中から僕を見つめていた。
そう。入れ替わっていた!
なんてことも想像してかなり怖かった。
もう二度としない。
1時間ほど散策して、カワウソのぬいぐるみを買わないことにし、マリンピア日本海を出た。
久しぶりに自然を感じることができ嬉しかった。
フンボルトペンギンは漁の網かなんかのせいで数が減っていることを知った。
一番怖いのは人間だ。
動物たちは流線型のように地球の流れに波風立てずに綺麗乗っている、そして綺麗に回している。そこに溝を入れるのは人間だ。人間は一体地球のために何ができているのか。
一番怖いのは人間だ。
水槽の魚たちと出口のメロンパンアイスを移動式トラックで販売するお姉さんの表情は同じだった。
水族館を出ると日本海が広がっていた。
天気はよくはなかったが、目の前に感じる大きな存在が少し怖かった。
この地で横田めぐみさんが拉致されたらしい。
偶然この看板を見かけた。
想像出来なかった。
そこから10分ほど歩き、安吾 風の館へ向かった。
異人池という地名。
クセが強い。
安吾 風の館
久しぶりに日本の家に入った。やっぱりいいなと思った。
坂口安吾のことはよく知らない。
東北の文化は模倣文化だという発言が宮城県出身の隣人Kはひっかかったようだ(笑)
日本庭園チックなお庭も眺めたあとで風の館を去った。
次に向かった先は新潟市美術館。
特別展でピカソをやっていた。
学生料金からバスの1日乗車券で200円引かれて600円で入場することができた。
ピカソについてゲルニカくらいしか知らない僕だが、彼が肖像画や、版画が好きだったことを知った。また恋多き男性だったことも知った。女性たちは芸術家の何に惹かれているのか。だって死んでから有名になるパターンが多いから、じゃあ生前はどこに魅力を感じたのか気になる。
彼の作品は有名画家の構図やモチーフの模倣が多く、新しいものはなく、全て何かの作り変えであるといったニュアンスの言葉を思い出させた。
常設展も見たが何かおもしろいものは見当たらなかった。
おみあげにピカソの書いた花のポストカードを二枚買った。なかなか綺麗だった。
再びバスに乗り綺麗な夕焼けを見ながらまた駅へ。
駅からホテルへ帰り、ご飯を食べに行った。
目当ての日本料理屋は休みだったので松屋へ行き、カルビ定食ラージをいただいた。
Kのコップの水に毛が生えていた。
帰りにブックオフにより、坂口安吾の堕落論を探してみたが、見つからなかった。
ブックオフを見ればその町のレベルがわかるとはよくいったものだ。
新潟に縁のある坂口安吾の本は一冊もなかった。
部屋に帰りダラダラした。
村上春樹が自分の資料やらなんかを早稲田に寄贈するとのことだった。村上春樹には子供がいない、だから死後散逸するのもどうかと思いとテレビで話していた。
村上春樹記念館という案もあったららしいが、まだ死んでないとのことでその線は消したらしい(笑)
しばらくしてランドリーへ。
洗濯30分200円、
感想30分100円。
まあ長い。
コンビニへこの合宿に来て初のビアーを買いに。
ファミチキをつまみに、
また、速攻元気アミノ酸&ロイヤルゼリーを明日への活力として購入。
人間的にはこういうもの必要ないんだろう。
わかってはいる。
行きも帰りも仏教系の宗教の勧誘にあった。
悪いが僕には今は必要ない。
礼を行ってホテルに帰り大谷のドキュメンタリーをみながら一人ビールを飲み干した。
明日は12:00~仮免の技能。
早めに起きて備えたいところだ。
話は変わるがホテルというものはどういう組織なのか。
今回僕の滞在したイーストホテルは多分五人くらいで運営されている。
そりゃベットメイキングやらなんやらをしていただいている業者の方達と、受付は別のくくりだと思うが、本当に不思議だ。
ホテルにはなんか興味がある。ラブホテルもそうだ。
ホテルはなんか不思議なところだ。